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上げの内の下相場の事

2014/12/12 0:12:07

テーマ:現代訳 宗久翁秘録

 

 

本日は、現代訳宗久翁秘録 第36節 上げの内の下相場の事 をご紹介致します。
 

1.原文

目次

新米出初、一二俵方も高下あり、底にて持合、五六十俵位も景気付、及び二俵余引下げ、持合ことあり。此相場、買方は退屈し、売方は益々売募るなり。此米、決して売らざる者なり。売方は此処にて買返すべし。此米、底より起き上がる米也、上の内の下げなり。総べて天井直段の時節を考ふること第一なり。

 

2.現代訳

新米相場の6月当初は、一、二俵ほどの高下が有ってから底値で保ち合う。そして、五、六俵から十俵ほど勢いづいて上げてから二俵余り下げ、保ち合いに入る事がある。

ここで、買方はジリジリと退屈し、売り方は益々売り込んでくる。しかし、ここでは決して売ってはならない。売り方はここで買い返すがよい。この米は底値から起上って来た米である。ここでの下げは上げ相場の途中での押し目なのである。こうした事全ては、天井打ちの時期的な見通しをつける事が相場観の基本となっている。

 

3.私の解釈

この節でのポイントは、「底より起上る米、決して売らざる者なり」であると思います。

 

また、「底より起上る米」 の見極めとして、「総べて天井直段の時節考ふる事第一なり。」 と説かれており、これは、天井を付ける時期から逆算して、底値を付ける時期の見極めよと言う意味であると思います。

 

この天底の見極めの方法ですが、テクニカル的には色々有るでしょうが、私は最終的には日柄が決めるものと考えています。

 

勿論、その他テクニカルも重要な要素であると考えていますが、大口(外資、機関等)の年間を通しての決算、契約、払い戻し等々の時期は決まっており、その事に相場は多分に影響を受けますので、日柄は重要であると思います。

 

よって、私は日柄最重視のテクニカル派にて相場に臨んでいます。底値売り、天井掴みは避けたいものです。