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天井を買はず底売らずと申事

2016/02/21 19:15:26

テーマ:現代訳 宗久翁秘録

 

本日は、現代訳宗久翁秘録 第88節「天井を買はず底売らずと申事」をご紹介致します。

 

1.原文

天井を買はず、底を売らず

但 し、第一の心得なり。上るときも下る時も、天井底を知らざる故、此上、何程上る下ると、上留りの考えもなく、買募り売募る故、詰り損ずるなり。上げ過す時は、其後決して下ると心得べし。

下る時は、決して上ると心得べし。其時、慾を離れ思入れを立つべし。

 

 

 2.現代訳

天井買わず、底売らず。

これは第一の心得である。上る時も下る時も、天底の見通しを持たぬ者は、そこからどれだけ上がるか、あるいはどれだけ下げるものか、騰落に限度のある事を知らず、買い進み、あるいは売り進むものだから、結局損をする。

 

上げ過ぎの後は必ず下がり、下げの後には上げが来るものと心得るがよい。そうした相場の動きに対しては欲心を去り、思い入れを断つが良い。

 

3.私の解釈

 

 

この節では、思い入れを断ち、冷静に相場を眺める事の重要性について説かれています。

 

天井を買わず、底売らず、当たり前の事ですが、これが相場に臨む際の第一の心得であると思います。相場の波に翻弄され、いつまでもその波が続くと勘違いする位になった時が、行き過ぎの上げ止まり、下げ止まりですが、その見通しを持たずに売買すると、大概やられてしまいます。

 

その見通しには、相場師が100人居れば100通りの手法が有るとは思いますが、天井底を見極めるには、目先の波動では無く、最低でも短期(3~4か月)の波動を見る必要があり、それを見る指標の一つとして、私は騰落率を参考としています。

それに加え、思い入れを排除して冷静に相場を見つめる事が、重要であると考えます。

 

相場は、「その人が見たい様に見える」これは、尊敬する三四郎先生のお言葉ですが、見たい様に見える所を排除するには、客観的なデータによる分析が最良であり、万感を排除した全幅の信頼を持つ指標を持つ事、これがテクニカルであると考えます。

日々チャートと真摯に向かい合った者が、チャートが語る相場変調の兆しを掴む事が出来るものと思います。