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確定拠出年金①

2017/03/12 19:20:10

テーマ:確定拠出年金

 

目次

1.はじめに

私は中小企業に勤務する中年サラリーマンです。以前勤務していた東証一部上場企業では、厚生年金基金に加入しており、所謂年金3階建て部分の上乗せがあったのですが、転職後の現在の会社では比例報酬部分の厚生年金のみで、標準報酬月額ダウンによる年金受取額の減少が、ずっと心の重みになっていました。

その事が、私を相場の世界に足を踏み入れるきっかけの一つとなり、NK先物ミニを中心とした資産運用しながら現在に至る訳ですが、この度、我が勤務先も企業型の確定拠出年金に加入する事となりました。

企業型と言いながらも、掛け金はほぼ個人の給与からの拠出なので自由参加なのですが、3階建ての部分が出来る事は老後の資金作りには有効である事から、申し込みする事にしました。

私に残された現役期間はそう長くは無く、加入するからには、大切な老後資金の確保をしっかりと行って行きたいと考え、先ずは確定拠出年金について自分なりに調査しましたので、その内容について記したいと思います。

 

2.確定拠出年金とは

確定拠出年金とは、毎月決まった額(確定)を出して(拠出)、そのお金をもとに投資信託などの金融商品を運用し、その運用結果に応じて原則60歳以降に毎年お金(年金もしくは一時金)を受け取る事が出来る制度の事です。

確定拠出年金には、企業が実施主体となっている「企業型確定拠出年金」と、国民年金基金連合会が実施主体となっている「個人型確定拠出年金(iDeCo)」があります。最近、CMで流れ始めたiDeCoがこれですね。

下図は、今回私が入手した確定拠出年金のパンフレットから抜粋したものです。ご参考まで。

 

 

では何故、ここへ来て急にCMに流れ始めたのかですが、実は2017年1月から、これまでiDeCo(個人型確定拠出年金)に入る事が出来なかった方々(既に企業型に入って居る会社員、公務員、専業主婦等)にも対象が広がった為です。

確定拠出年金には税制面で目を見張るメリットがあり、上述の様にほぼ全ての国民が対象になった事から考えますと、国は「老後資金は自己責任で準備せよ」「現状の年金制度はもう長くは持たない」と暗に示している様にも思われます。

何れにしても、ぶら下げられたニンジン(税制メリット)を得ながら、やはり積極的に参加し、老後資金の為に運用して行くべきと思います。

 

3.確定拠出年金のメリット

前述もしましたが、確定拠出年金には税制面でのメリットがあります。他方、デメリットもありますので、これを一覧表にまとめました。 

  メリット デメリット
掛け金に所得税が掛からない 原則、60歳になるまで解約出来ないので、急な出費があった場合の貯金確保が必須
翌年の住民税が安くなる 各種手数料が掛かる
社会保険料(厚生年金、健康保険)の掛け金が安くなる場合がある 厚生年金の掛け金が安くなる場合、年金受け取り額が少なくなる
運用益に税金が掛からない 元本保証型以外の商品では、マイナスとなるリスクが存在する
受け取り時に、公的年金控除、退職所得控除が利用できる 受け取り時に、控除から溢れた分には課税される

 

上記の通り様々な課税面でのメリットがあり、安くなった税金の分を運用に回す事が可能となります。

見方によっては、安くなった税金分は、受け取り時の控除分から溢れた分に課税されるので、一緒だろうと言う声が聞こえそうですが、運用と言う事を考慮しますと少しでも運用金は多い方が良い事は、投資家の皆さんならお分かりになると思います。

勿論、運用次第ではマイナスとなるデメリットは存在しますが、これは、運用商品配分の変更、運用金のスィッチングにて、日頃相場で鍛えた腕前を駆使すれば、リスクを軽減出来るのでは無いでしょうか。

 

良い事づくめに見える確定拠出年金で、さあ拠出開始と行きたい所ですが、ここで一寸立ち止まって下さい。最大のデメリットである60歳まで解約出来ない事を熟慮する必要があります。

 

4.生活防衛資金の確保

生活防衛資金とは、なんらかの事情により明日にも必要となる纏まったお金の事です。その中には、次の二通りがあります。

 

 ①流動性が高い資金 ・・・ 生活費の不足、急な冠婚葬祭費、急な治療費等

 ②流動性が低い資金 ・・・ 大病、大怪我での休職、天変地異、会社倒産による退職等

 

家計再生コンサルタントの横山氏によれば、①は月収の1.5か月分、②は月収の6か月分を目安とすべきと述べられています。例えば、月収が30万円の人は、225万円の生活防衛資金を確保した上で、確定拠出年金に加入すべきと言う事です。

勿論、何事も無ければこの7.5か月分の生活防衛資金は、そのまま老後資金に充当する事が出来るので、合理的で現実的な考えであると思います。

私は、相場を志して以来、年収の3年分の確保を目標に取り組んで来ており、未だ未だ未達ですが、月収の7.5カ月はクリアー出来ています。此れにて心に余裕持って運用に努められ事が出来そうです。

 

今回は、確定拠出年金の基本的な所を記しましたが、次回は運用商品について記して行きたいと思います。