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米人我三つ揃候時の事

2015/03/29 22:49:07

テーマ:現代訳 宗久翁秘録

 

本日は、現代訳宗久翁秘録 第61節 「米人我三つ揃候時の事」 をご紹介致します。

 

1.原文

目次

米も弱く、人気も揃ひ、我思い入も弱き節、其後是非上る者なり。人々の気も強く、上ると志し候米は、決して下るなり。兎角百俵上げの米は、下ること計りと考ふべし。タワヒもなく弱き米は、上ること計りと考え可申事、肝要なり。

 

 

2.現代訳

米相場も、人気も揃って弱く、自分の思惑も弱気で有る時、その後は決まって上がるものである。人の思惑が強気で、自分も上がるものと見込んだ米は決まって下るものである。
百表上げた米は、後は下るばかりと考えるが良い。締まりなく、弱い米はあとは上るばかりと考える事が肝要である。 

 

 

3.私の解釈

この節では、相場が片寄った際の心持ちについて説かれています。

片寄りの見極めとして、相場値動き、人気、そして自分の思惑が揃って片寄った際には、思いとは裏腹にその逆が来るものであり、その片寄りに上手く乗れた場合でも、利確が遅れると、却って損が出てしまうと言う意味だと思います。

10人が10人片寄る時は、必ずその裏が来るもので、思い通りになるならば苦労はありません。 
宗久翁秘録では、度々この様な「楽観の後に裏が来る」内容が説かれております。

その心は、行き過ぎたものは反動が来る、これを見極める事が出来れば、勝率の高い売買方法になるものと思いますので、チャートを分析精度を高めて行くべきと考えます。