トップページ > サイトマップ > 現代訳 宗久翁秘録 > 上げ相場見様の事

上げ相場見様の事

2014/08/07 22:11:04

テーマ:現代訳 宗久翁秘録

 

本日は、現代訳宗久翁秘録、第21節、「上げ相場見様の事」をご紹介致します。

 

1.原文

目次

上げ相場の天井日限不定。大概月初底にて、廿一日より二十六日迄に其の月の天井出る者也。底より起上る米は、幾月も上る者なり。段々百表上位になり、廿九日晦日迄に一二俵方も上る時は、其次月、年中行付天井直段出ると心得べし、此事疑なし。

 

2.現代訳

上げ相場の天井は何時と断言する事は出来ない。大抵月初めが底で、二十日から二十六日までにその月の天井値が出るものである。しかし、底値から起上った米は幾月も上がる。次第高で百俵上げぐらいになって二十九日、晦日までに一、二俵ほども上がる時は、その次の月に一年中の大天井値が出るものと心得るが良い。これは間違いないことである。

 

3.私の解釈

この節では、上げ相場の見様について説かれています。

上げ相場とは、月初め低く月末が近づくに連れ上げて行き、二十一~二六日付近にて、その月の天井を付けるとあります。月の天井を付けると言う事は、その天井値から月末まで下げると言う事であり、

底値より起き上がる相場は幾月も続くと言う事は、小さな押し目を作りながら上げ続けると捉える事が出来、そして、押し目を作らずジリ上げになった時が、大天井のサインであると言い換える事が出来ると思います。

日足チャート分析を基本としながらも、月足チャートにて全体の大きな流れを捉える、チャートを分析していれば、自ずと判るのではないでしょうか。
 
天井の見様としては、以下の節にも説かれています。
見逃さない様にしたいものです。

  9節 「不作年駆引きの事
 10節 相場引上げ大騒ぎ考えの事
 11節 行付天井直段の事