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下相場は上相場と大違の事

2015/11/01 23:37:47

テーマ:現代訳 宗久翁秘録

 

本日は、現代訳宗久翁秘録 第63節「下相場は上相場と大違の事」をご紹介致します。

 

1.原文

下相場は、百俵余上げ、天井直段入月より、五六ヶ月も段々下る者なり。上相場とは大違ひなり。米の通にて、月頭に上げ、又月末に下げ、毎月一俵方も上げ、又又月末に二俵方も下る者なり。若し一日より四日五日頃迄、一ト目二タ目潜る米は、通ひの内の買相場なり。併し全体の下の内の上なる故、当分の事にて、過分の買入成兼るなり。其月中に買返すべし。

 

 2.現代訳

下げ相場は百表余りも上げて、天井値段を打つ月から、五、六ヶ月も次第安に下げて行くものである。上げ相場とは大違いである。

 

往来相場の場合は、月初めに上げて月末に下げると言った動きか、あるいは毎月一俵ほども上げては月末に二俵ほども下げるものである。もし、その月の一日から四日、五日頃まで前日の月初めより少し高い場合は、その月は上がるものであるから往来相場の中での買い場である。しかし、全体が下げ相場の中での上げであるから、ほどほどの買いが良く、過分に買入れるのは良くない。これはその月のうちに利食い売りするが良い。

 

 

3.私の解釈

この節では、上げ相場と下げ相場の違いについて説かれています。一般に、「天井3日、底100日」と言う格言がありますが、宗久翁も同様に説いています。

 

 天井(その年の)を打った相場は、5~6か月間の短期下げ波動となり、その下げ波動の中に、小さな上げ波動を織り交ぜながら段々と下げて行くもので、上げ相場とは値動きが大きく異なると説かれています。又、その小さな上げ波動をを取るのに、買いで踏み出すのも良いが、それは短期の下げ波動の中の目先上げ波動なので、早々に手仕舞うべきと説かれています。

 

現代の相場で見ますと、これは指数先物よりも、個別株に当てはまると思います。理由は、個別株は発行株式が有限であり、株を買って上がった所を売って利を得ようとする人が多勢であるからです。即ち、高値を付けると、利食いの売りが入り急落となり、慌てた買い方が更に売り重ねる、多数を占める買い方の売りが尽きるまで(売りたい人が居なくなるまで)売りが続き、結果、数か月間の間、値を下げ続ける事となるものと思います。

 

では、この上げ相場と下げ相場との値動きの違いを利用し、事前にその兆候を把握できれば、より高い確率での売買をすることが出来るのではないか、そうするには値動きの違い、売り買いの心理、人気をチャートから読み取るのが良いのではないか、これが私の答えです。日々、チャートとの格闘が続きます。