本日は、現代訳宗久翁秘録 第42節 「相場無高下十人が十人退屈の事」 をご紹介致します。
1.原文
目次
相場二三ヶ月も無高下又は通にて居る時は、十人が十人退屈し、強気の人も弱気に趣き、売方の人は図に当ると心得、猶猶売込み、其後決して上る者なり。其節、扨こそと弱気強気共に一つに成、一度に騒ぎ立買返す故、俵飛し急上げになるなり。十人が十人片寄る時は、決して其裏くる者なり。考の通りに来るものなれば心安き者なれども、右様には来らず、考に及ばざるなり、陰陽自然の道理なり。
2.現代訳
相場に二、三ヶ月も高下が無く、或は往来相場が続いている時は、十人が十人退屈し、強気の人も動揺して、弱気に向かい、売り方の人は図に当ると考え益々売り込むが、その後は必ず上がるものである。そうした時は相場の勢いに強気、弱気共に、すわこそと騒ぎ立って買いに出るので、相場はいよいよ上放れに急騰する。こうして、十人が十人とも売り買いどちらかに片寄る時は、必ず逆目に出るものである。
相場が思い通りに動くものならば楽なものだが、そんなことは無く、予想しがたいものでり、これは陰陽自然の道理なのである。
3.私の解釈
この節は、原文をそのまま読んで頂ければ問題なく理解出来る内容と思いますが、ポイントとして上げるとすれば、 「十人が十人片寄る時は、決して其裏くる者なり。」 であると考えます。
相場の動きは簡単に予想出来るものでは有りませんが、トレンドが出た時はそのトレンドに乗る事、また、行き過ぎが有った時はその反動が、高い確率で勝利する事が出来る時であると思います。この十人が十人片寄る時は、行き過ぎがあった場合に相当し、それを何らかの形で把握する事が出来れば、逆張りにて高い勝率を得る事が出来るものと考えます。
では、その把握の方法はと言いますと、私は、度々記事にしていますが、以下2点を採用しています。
① UOS ・・・ ある指標に独自の視点を加味したオリジナル
② %R ・・・ ラリィーウイリアムズ考案の著名な指標
上記2点何れにしても、チャートの分析から来るもので、これからも真摯にチャートと向き合って行こうと思います。