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後悔に二ツある事

2015/03/15 23:31:09

テーマ:現代訳 宗久翁秘録

 

 

本日は、現代訳宗久翁秘録 第59節 「後悔に二ツある事」 をご紹介致します。

この節では、相場に臨んだ際の失敗、後悔の内、笑って済ませられる後悔、片や心を痛め、後々まで引きずる後悔について説かれています。

 

1.原文

後悔に二ツあり、是を心得べし。高下の節、今五六日待つ時は、十分取るべき利を、勝ちを急ぎ二三分取り逃がし候後悔、是は笑うて仕舞ふ後悔なり。又、七八分利運の米、慾に迷ひ仕舞兼候内、引下げ損出る後悔、是苦労致候上の後悔故、甚だ心気を痛むる後悔なり。慎み心得べき事也。

 

2.現代訳

相場で後悔するのに二つある。これを心得るが良い。相場が高下する時、いま五、六日待てば十分利を取れるものを勝ちを急いで二、三分は利を取り逃がしてしまう後悔、これは笑って済ませられる後悔である。

もう一つ、七、八分は利の乗っている米を、欲に迷って手仕舞い兼ねている内に下がってしまって損が出た場合の後悔。これは、相場で苦労した上での後悔だから、非常に心を傷つけるものである。慎みを心得るが良い。

 

 

3.私の解釈

この節では、相場に臨んだ際の失敗、後悔の内、笑って済ます事が出来るものと、心を痛め後々まで引きずる後悔について説かれています。

 

前者は、含み益を伸ばす事が出来ず、早々に手仕舞いをした後、更に利が拡大する方向に相場が動いた時の事で、後者は、逆に含む益が有ったにも拘らず、利が縮小する方向に相場が動き、先の含み益の最大値が忘れられず手仕舞いが遅れ、挙句の果てには損失が出てしまった時の後悔の事です。

 

相場に携わった方は、誰しもが経験がある事とは思いますが、特に後者は、切り替えるのに時間を要するばかりか、次の踏み出しにも影響を及ぼし、文字通り立ち直るのに相当の時間を所要してしまう、タチの悪いものです。

 

では、これを最小限に抑える方法ですが、退出のルールを明確にする事、即ち、踏み出した際には、利食い、損切りポイントを決めておき、機械的に決済する事が良いと思います。損切り、利食いポイントの設定は、見ている相場の波を統計的に分析し、確率の高いポイントを算出する事で、例え意に反する方向に動いたとしても、早々に諦めが付き、またルールの見直しによる手法改善、及び改善による気持ちの切り替えも可能になるものと思います。

 

言うは易しですが、実行は難しい。
しっかりと実行して行きたいものです。